産業廃棄物処理業・各リサイクル法の許可申請を
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産業廃棄物収集運搬業の許可を取るための4要件ってなに?

産業廃棄物収集運搬業許可申請
▲これから産業廃棄物収集運搬業の許可を取りたい方に向けて許可の要件を説明しています。

産業廃棄物収集運搬業をするためには許可がいります。

産業廃棄物を工場などから収集して処理場などへ運搬したいときは産業廃棄物収集運搬業の許可を取らないといけません。

この許可を取るためには、法律で定められた「4つの要件」をすべてクリアする必要があります。
その要件とは、
・欠格要件
・処理業を的確に行う知識と技能
・施設
・経理的基礎


の4つとなっています。
この記事では、それぞれの要件について解説しようと思います。

許可を取るために課題になりそうなものがないか、チェックしてみてくださいね。

ひとつめは欠格要件。

これから申請される方やその会社の役員の方がこういう方だと許可は出せませんよというものが決められています。

たとえば、
・心身の故障により業務を適切に行うことができない者
・破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない者
・禁錮以上の刑に処せられ、その執行が終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
・廃棄物処理法や浄化槽法に違反して許可を取り消されたから5年を経過しない者
・暴力団関係者

などが欠格要件に該当します。

ふたつめは知識と技能。

産業廃棄物を適正に処理するには、専門的な知識や技術が必要です。
その知識や技能を持っていると言うためには、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが実施する講習会を受講し、修了証を取得することが必要です。

講習会は業種ごとに種類がわかれていますので、許可を申請する業種に応じた講習を受講する必要があります。

また受講するのは代表者の方や業務を行う役員の方などとなっていて、従業員の方であれば誰でもいいというわけではありません。

三つめは施設。

産業廃棄物収集運搬業を行うには、適切な施設や設備を整えていることが求められます。

たとえば、
・運搬するための車両や容器を持っているか?
・飛散したり流出したりしないようなものか?
を審査されます。

密閉型のドラムなのか?オープン型のドラムなのか?フレコンなのか?など収集運搬したい産業廃棄物に合う車両や容器を準備する必要があります。

四つめは経理的基礎。

産業廃棄物収集運搬業を運営していくには、設備投資や維持管理のための資金が必要です。
そのため「この会社に経済的な余裕があるか?」が審査されます。

具体的には直前3年分の貸借対照表や損益計算書などの提出が求められ、それらの書類に基づいて審査されることになります。
もしも赤字経営が続いていると追加書類を求められたり自治体の判断によっては許可が下りないこともあります。

まとめ(無許可営業はダメ!)

いかがでしょうか?
産業廃棄物収集運搬業の許可を取得するには、
・欠格要件
・知識と技能
・施設
・経理的基礎
の4つの要件を満たしていることが必要でした。

許可申請には時間がかかるため、早めに準備を始めることが大切です。
まずは、どの要件が課題になりそうかチェックし、計画的に進めていきましょう。

ちなみに、許可を受けずに産業廃棄物収集運搬業を行ってしまうと「5年以上の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはこれの併科(両方が科されること)」という重い罪となってしまいますので絶対にやめましょう。

欠格要件について詳しく書いた記事はこちらからどうぞ

知識と技能(講習会)について詳しく書いた記事はこちらからどうぞ

施設について詳しく書いた記事はこちらからどうぞ

経理的基礎について詳しく書いた記事はこちらからどうぞ

この記事を書いた人
松本景文(土地家屋調査士・行政書士)

富山の廃棄物やリサイクル法など環境関連の手続に力を入れている化学工場出身の土地家屋調査士・行政書士です。
複雑でわかりにくい手続をコラムとしてわかりやすく日々発信しています。
温泉行きたい。ガンプラほしい。野菜育てたい。筋トレ好き。そんな人です。
2025/2/12